エンパワメントな日々

北海道小樽市の就労継続支援B型施設特定非営利活動法人エンパワメントステーションかむかむ

どこまで行けばいいのか

やってはいけない支援という文書を読んだ。メンバーさんのエンパワメントに寄与できないやりすぎ支援。もう一つは担当が替わろうが誰でもできる支援。これを再現性がある支援というらしい。支援者の自己満足。でもどこまでがやりすぎなのか、その線引きは難しい。だから支援しながらもぐだぐだ悩む。まさに泳ぎの中で泳ぎを覚えているような感覚だ。確かにやりすぎな支援は依存につながる。それはメンバーさんのエンパワメントを損なう。例えば片付けられないメンバーさんに片付けろと強制したところで、それは逆に当事者の存在をないがしろにすることに繋がらないか。片付けができるなら最初からやっているだろう。そこは私が洗いますから、拭いてください。というような方法論を個別具体的に支援の側が考え、それを当事者の納得のもとに行いながら徐々にハードルを上げていくこと。もちろん当事者の声を最大化する工夫がなければならないことは大前提。そんなことを考えながら、ぐだぐだ悩みながら、今日も当事者の買い物に付き合う。

オープン4ヶ月

かむかむをオープンしてから、4ヶ月がたちました。毎日が勉強で、まさに泳ぎの中で泳ぎを覚えている感が大です。ある程度のメンバーさんを集めなければ採算が取れない。それも工賃を年々上げていかなければ、収入は増えない。まさに新自由主義的な国の方針。もちろん自主制作物を工夫しながら、内職作業をさがし、自主収益を上げる工夫は脳味噌がすりきれるぐらい考えている。そんな中にあっても、メンバーさんとの日々こそが、僕らを勇気づけてくれているのです。支援すること、支援されることその固定化から脱すること。相互性の中にこそ、ソーシャルワークの本質がある。そう思っています。

最近の傾向として、引きこもっている、青少年たちとの交流。障害者総合支援法の枠組みでは僕ら就労継続支援施設を利用できない18歳未満の青少年たちとどうつながっていくのか。きっとこの取り組みがこれからの僕らの課題になっていくのだろうと思っている。その制度外の役割をどう経済化していくのかも大きな課題だ。僕らはメンバーさんを支援していく。そんなことまでやるんだというレベルを維持しながらも。でもそれ以上に多くの方々の支援によって僕らは活動できる。おかげという言葉を噛みしめながら。

 

 

 

かむかむ  古本屋

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かむかむの主要な収入源として考えているのが古本の販売です。いただいた本たちは、メンバーさんによって美装され、データベース化されてあなたの手元にお伺いする日々を待ちます。

是非、ご自宅で行き場所を待っている本たちが有れば、lご連絡ください。本はノンジャンルでなんでもいいのです。

このブログの進み方

このブログで発信したいことは、もちろん「かむかむ」の日常。メンバーさん(僕らの事業所の利用者さんのことをこれからこう呼ばせていただきます)のあれこれ、生活のことを書いていきたいと思っています。もちろんそこには事業所を運営していくための読者さんへのお願いもきっとたくさん含まれるでしょう。〜その時はお願いです。そのほかに代表理事ことかくぼんの独り言もきっと含まれるでしょう。かくぼんにとっては集大成になるかもしれません。とにかく弱小NPOの日常をさらけ出したいと思っています。試行錯誤です何事も。これからよろしくお願いいたします。このブログを立ち上げるきっかけはもちろん、メンバーさんの応援によるものです。

エンパワメントステーションかむかむ 設立趣旨書

エンパワメントステーション「かむかむ」設立趣旨書

 私たちは、生きる場である地域において障がいをもっていたり、生きづらさを感じている人びと(以下「当事者」という。)が「できる/できない」という垣根を越えて一人一人の共生の原理であるエンパワメントに寄与することをもって設立の趣旨とします。
 もとよりエンパワメントは「できる/できない」という二分法に基礎づけられた力の意味ではなく、人と人の関係のありかた、出会いの持ち方(共に生きること)の事だと私たちは考えます。
 私たちはその関係性の中で、物理的・肉体的・心理的なあらゆる抑圧かくる生きづらさを生きる当事者に寄り添い、当事者の「〇〇したい」という主張を尊重し、その主張が最大化するために権利擁護という手段を用います。またその指標としてあくまでも当事者が自分自身の問題を変革していく主体であるという認識に立って共に歩いていきたいと思っています
 私たちはこのような共生原理に彩られた地域を創造するとともに、一人一人の当事者が多様性を認め合い、自己実現をめざし社会とつながっていける真のインクルーシブを目指していきたいと思っています。

 

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